第2回:トランスポゾンの分類―DNA型とレトロトランスポゾン

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大分類

トランスポゾンは大きく2種類に分かれます。

① DNAトランスポゾン(cut-and-paste型)

  • DNAのまま移動
  • トランスポザーゼ酵素が必須
  • 配列を切り出して別の場所へ挿入

② レトロトランスポゾン(copy-and-paste型)

  • RNAを介して増殖
  • 逆転写を利用
  • ゲノムサイズ拡大の主因

レトロトランスポゾンの代表例

  • LINE(L1)
  • SINE(Alu)
  • LTR型(内在性レトロウイルス)

ヒトゲノムでの比率

  • LINE-1:約17%
  • Alu:約10%
  • LTR:約8%

構造に基づく分類の意味

DNA型/レトロ型の違いは、単なる分類ではなく:

  • 依存する酵素
  • ゲノムへの影響様式
  • 進化的増殖戦略

の違いを反映している。


DNAトランスポゾン:切断と再結合の分子生物学

  • 両端にTerminal Inverted Repeats (TIRs)
  • トランスポザーゼがシナプス複合体を形成
  • DSB修復機構(NHEJ)が実質的に関与

宿主DNA修復系に寄生する設計


レトロトランスポゾン:RNAを介した増殖戦略

LINE-1

  • 自己完結型(ORF1/2)
  • 翻訳と逆転写がcis preferenceで連動

SINE(Alu)

  • 自律性なし
  • LINE-1 machinery をハイジャック

LTR型

  • 内在性レトロウイルス起源
  • プロモーター活性が高い

分類は「起源の履歴書」

  • DNAトランスポゾン:細菌的
  • レトロトランスポゾン:ウイルス的
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